ifの奇跡
夜の空に浮かんだ宝石箱の中から、眼下に広がる宝石のような夜景を見つめる。

少しずつゆっくりと高くなっていく目線。

頂上が近づけば近づくほどに、胸の鼓動も早く大きくなっていく。

あまりに綺麗な夜景に無意識に言葉がこぼれた。


「本当に綺麗…。」


「莉子…」


彼の優しい声が私のすぐ耳元で聞こえた。


「…ん?」


振り返った私のすぐ目の前に、彼の顔があって彼の指が私の頬を滑りながら唇に落ちていく。

視線も一緒に…。

彼の指と視線だけで胸がはちきれんばかりに高鳴っていく。


「…キスしていい?」


付き合い始めた時のようにそう確認する彼に、私は返事の代わりに目を閉じた…。
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