嫌い、嫌い、好き。
~♪~♪~♪~
一瞬の沈黙のあと、幸か不幸か携帯の無機質な着信がシンとした下駄箱に響き渡る。
「ほっ、ほら!親から電話みたい!!」
あたしはディスプレイに表示されている “蓮沼和希” (はすぬま かずき) という文字を見て、冷や汗が出るのを抑えた。
ヤバイ。今すごいどもった。
不自然だったかな?
携帯はあたしの気持ちなんて少しも察することなく鳴り続ける。
「…でれば?」
佐藤さんはとても冷ややかな瞳であたしを見据える。
それに少し怯み、震える手で電話にでる。
「──はい」
声が上擦る。情けない。