嫌い、嫌い、好き。




「まーいいじゃん?北条が答え教えてくれたんだし」



「……そーだけど。北条は小さな声であたしにだけ教えよーとしてたみたいだけど、声が大きくてみんなにモロバレだったし!めちゃくちゃ恥ずかしかった!!」



「そーいうとこがアイツの良いところなんじゃん?」





それはあたしもよく分かっている。



いつもいつもあたしを惑わせ思考回路をめちゃめちゃにして、それでも北条の顔を見たら、あの笑顔を見たら全部どうでもよくなってしまう。



さっきだって、和希に文句言うつもりだったのに結局北条のことになっちゃうんだ。



──結局あたしは囚われて、離れられない…。



嫌い、嫌い、嫌い。



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