好きな人は幼馴染み ー短編集ー
高校に入ってからは
俺と菜摘は同じクラスで
亜子は別のクラス。


2年のクラス替えが最後で
後は卒業までクラス替えが無いから
亜子とは3年間別のクラスに。
しかもこの高校は生徒数が多く
たくさんのクラスがあるため
教室もかなり離れている。



初めは亜子が心配で
しょうがなかったけど
そうでもなければ
俺は野郎のダチとは
連む事も無かっただろうな…



大抵の場合、俺に近付いてくる奴は
黙ってればクールで大人っぽい
高嶺の花との異名を持つ菜摘目的。



確かに菜摘は165センチの
モデルみたいなスタイルで
勉強も運動もなんでもできるから
人目を惹くし目立つ。



でも実際の菜摘の性格は
そこら辺の男よりも男勝りな
体育会系で思った事は
ズバズバと言うし
だんだん女に見れなくなって
いくらしい…



んで、普段前に出て行かない
亜子とも仲良くなり
亜子を近くで見て
超カワイイということに
気がついてしまう。
そして知れば知るほど
かわいい亜子に次々に惹かれていく。



そんな時
菜摘はというと…


「アンタの理想を私に押し付けんな!
私はこれが私なの!
変えるつもりもないし
私はアンタよりもよっぽど
男らしいわよ!」

と、言っていつの間にか
俺のダチとも肩組んで歩くほど
仲良くなってるし
男らしくて気のいい奴。


近寄りがたい容姿とポテンシャルを
持った菜摘のダチは俺と気の合う
野郎ばかりで女友達は亜子くらいだ。


俺と菜摘は年齢よりも少し上に見える
ちょっと冷たそうな雰囲気も似てて
運動も勉強もずっと競いあってきたから
常にトップレベル。
背も高いし(俺は185ある)


だからか、俺らの意に反するけど
2人でいると嫌でも目立っちまう。


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