百年恋

長岡の冷たい視線を浴びつつも
私は後ろにゆっくり振り返った。


「なんの香水つかってんの?水野さん。」


「なんで名前っ…て、まてまてまて。自己中にもほどがあるんですけど。」

私でも怒る時は怒るんだ。
だって課題のボールペンでする図形のとこが
思いきりズレたんだよ。だせねぇよ。
数学厳しいんだよ。

という言葉は飲み込んだ。


「いや、香水つかってんの?」

水山くんは少しニヤつきながら言ってくる。

なんだこいつ、私を挑発してんのか。
売られた喧嘩は買わなくちゃね。
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