イチオクノホシ
第一章 始まりの合図
シュウの恋愛箇条
その1.好きになったらとことんいくべし!!!!!!!
その2.当たって砕けろ!!!!!!!
その3.人のモノは論外。次にいくべしっ!!!!!!!
その4.愛して愛して、とことん愛しぬくべしっ!!!!!!!
―2007年3月―
あの日、あの時、あの場所で出逢わなければ一生出逢うこともなかったのかな…。
9000㎞なんて越えられるって信じてた。
一億の星の中出逢えた。
…あの奇跡を今でも忘れない。
切なさも…幸せもすべておしえてくれた。
ミゲル…あの瞬間を今でも私は忘れてないよ…。
―2006年12月―
「やっぱりあそこしかなぃっしょ?!」
「…ですよねぇ☆なんてったって幼なじみ歴15周年&卒業旅行なんだから!!」
「2人の憧れの地にいこうよ!!!!」
「夢の国☆LAゃね!!!!」
寒い寒い冬の日。
外には雪がちらついていて、カフェの窓越しに行き交う人を眺めていた。
外の人たちの吐く息は白く、恋人たちはクリスマスに胸はずませていた。
私とエリはそんな光景を眺めながら来年3月にいくLAの旅行で頭がいっぱいだった。
脚本家になるのが夢の私。映画を制作したいエリ。2人にとってLA…ハリウッドは憧れの地だった。
私たち7歳のときからずっと一緒だった。
2人にとってLAにいくのは目標でもあった。
カフェの机に並べられたたくさんのカタログ。
チャイニーズシアター、サンタモニカ、ハリウッドサイン…すべてが輝いてみえた。
「絶対完璧なプランつくって、めっちゃ楽しい毎日にしようね!!!!」
「もち☆もしかしたら運命の出逢いとかあったりするかもよ?!」
「またシュウは…そんな出逢いあったら奇跡だよ☆」
まだあの時の私たちはこの先自分たちに起こる奇跡を何もわかってなかったね。
あの時すでに私とミゲルの運命の輪はまわり始めていた…。
音もなく、静かに…私たちが出逢う瞬間をまっていた…。