キミノテノヒラノウエ。
薫ちゃんが退院して来てからもうすぐ2ヶ月たつ。

私はいつまでたってもぎこちないまま、薫ちゃんと暮している。

恋愛も初めてだと始末が悪い。

意識すればするほど、どうやって恋人になっていっていいのかわからない。



私はいくら考えても、どうしたらいいのかわからず、
とうとうサヤカに会って相談する事にした。

「ええ?まだ、寝てないの?」

とサヤカがみなとみらいのいつのもジェラートやの前のベンチで、呆れた声を出す。

今日のジェラートは南国仕様。パッションフルーツとマンゴーだ。
独特な甘い香りと甘さが美味しい。

「だ、だって、どうやって決心したらいいのかわからない。」

「薫ちゃんかわいそー。一緒に暮らしてるのに、いつまで待たせるの?」

「…かわいそう…かな
私は薫ちゃんのそばにいるだけで、幸せなんだけど…」

「てまりはさぁ、薫ちゃんとどうなりたいの?」

「こ、恋人になりたい。
薫ちゃんがいなくなったら、って考えたら、すごく苦しかった。」

「じゃあ、このままじゃダメでしょ。自分から誘ってみる?」

「…どうやって?」

「…えー?セクシーな下着を着けて、酔ったふりをして抱きつくとか、
眠れないのとか言って薫ちゃんのベッドにはいるとか?…」

「…そうだよね。
うん。やってみる。」と私はうなずいてみる。

「てまり、ファイト。
うまくいったら、報告して。」とサヤカは笑う。


…私にとっては、結構深刻なんですけど…

女子力が急に上がる方法はないんだろうか…
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