イケメンなんか大嫌い

『愛唯ちゃん久しぶり。未麻です。
カナダで元気にやってる?
お母さんから帰国すること聞きました。
実は今、俊弥と仕事上で関わりがあって、同窓会しようって話してるんだけど、良かったら参加してくれたら嬉しいな。
11月の週末で予定してるけど、都合はどう?』

打ったり消したりした後読み直し、こんなもんか、と自分の中で納得する。
今頃向こうは何時だろうかと一瞬過ぎったが、まぁ良いか、と送信ボタンを押した。


翌朝、SNSを確認すると返信が届いていた。

『未麻ちゃん!! 連絡ありがとう!
嬉しい! 同窓会なんてすごい楽しそうだね~俊弥と仕事してるなんてびっくりしたー。
絶対時間作るね! 来週末なら行けると思う』

テンションが高くて若干おののいてしまったが、わたしも愛唯ちゃんと久しぶりに言葉を交わせて嬉しかった。
来週末ということは後10日程だ。

此処で初めて俊弥にメッセージを打った。

『おはよう。愛唯ちゃん、来週末なら来れるって』

通勤電車の中で赴くままに綴ったメッセージは、我ながら素っ気なさ過ぎる文面だと感じたものの、スタンプとかは使いたくないな……と、そのままトークに上げた。
すぐに既読が付いて、返信の吹き出しが画面に浮かんだ。
早っ。

『了解。グループ作ったから、愛唯にも教えといて。』

負けず劣らず味気ない文章。
なのに気付けば、頬が緩みそうな自分が居て、気持ちを押し込めようと胸元を押さえ瞼を閉じた。

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