スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
十九時から始まったパーティーでは、亮平さんの友人知人ばかりとはいえ、その肩書きに圧倒される。

御曹司仲間だけでなく、芸能人やスポーツ選手もいる。亮平さんが私を紹介してくれるたびに、彼らは満面の笑みを向けてくれるけど……。

「インテリアコーディネーターの仕事をしているんです」

そう自己紹介をしても、「そうなんですか。それは素敵ですね」と聞き流されるだけ。

華やかな世界だけど、自分の小ささを感じてしまった。

「実和子、少し抜けても大丈夫か? 仕事の話があって……」

亮平さんが申し訳なさそうに言ってくるけど、私は笑顔で答えた。

「大丈夫です。楽しんでおきますから」

さっき声をかけてきた、若い副社長との話なのは分かっているから、快く受け入れるしかない。

「なるべく早く終わらせるから」

亮平さんは私の肩をポンポンと叩くと、足早にパーティールームから出ていった。

キャンドル型のシャンデリアに、テーブルには創作料理が立食形式で置かれ、百人はいるゲストの人たちは、パートナーたちと談笑している。

すべての景色が眩しく見えるこの場所に、私はなんて不釣り合いなんだろう。

疎外感すら感じ始めたとき、

「よお、実和子」

圭介の声がして、私は緊張気味に振り向いた。
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