スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
そっか……。そういう出会いがあるかもしれないんだ。それなら、亮平さんの後ろを歩くばかりじゃなくて、積極的に話しかけてみようかな。

そんなことを考えていると、亮平さんがクスッと笑った。

「ただ、俺の存在は忘れないでほしいな。実和子は、仕事のことになると夢中になるから」

「あ、ごめんなさい……。気をつけるね」

苦笑いをする私の背を軽く押した亮平さんは、「行こう」と言って部屋を出た。

すると、さっそく他の客室から出てきたカップルと数組出くわし、私が亮平さんの恋人だと紹介されると、みんな目を丸くして驚いた。

どうやら亮平さんは、しばらく彼女はいなかったようで、私をよほどの本命だと思っているらしい。

だけど、私からしてみれば、亮平さんの友達の方が驚きだ。誰もかれもが、どこぞの有名企業の御曹司で、イケメンさんばかり。

同伴している恋人もキレイな人ばかりで、なかにはモデルさんもいた。

それなのに、私が亮平さんの恋人というだけで、彼女たちが一目置くのだから困ってしまう。

改めて、亮平さんの凄さを感じると同時に、少し複雑だった。

亮平さんが隣にいるから、愛想良く振るまわれているみたいで、けっして面白くはない。

私だって、自立したひとりの女……のつもりなんだけど。
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