スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
大手メーカーのこの会社は、オフィス街から離れた場所にある。

十三階建のビルの最上階にあり、受付で用件を伝えると、五十代前半くらいの男性が出てきた。

どうやら、責任者の人らしく、私たちを見て眉間にシワを寄せている。応接室に通されたものの、かなり迷惑がっているのは明らかで、私たちより先にソファーに座った。

それも足を組み、感じの悪い態度だ。

「さっき事務の子から聞いたけど、うちのミスなのは認める。だけどね、納期を早めるのはムリだよ」

「そこをなんとできませんか? 一週間以内でいいんです」

男性のけだるそうな言い方に、私はカチンとしてソファーから身を乗り出す。

だけど、その人はやれやれといった感じで私を睨んだ。

「ムリだね。だいたい、ここまで押しかけてきて迷惑なんだよ。価格は安くする。それで満足だろ?」

「そ、そんな……」

まるでクレーマーだとでも思っているのか、その人はそれだけ言い捨てると、席を立とうとした。
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