スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
「ごめん、実和子。イヤな気分にさせたよな」

「いいえ。それより、お仕事なんですよね? 私のことは気にしないでください」

と言葉にしたものの、自分でも不思議なくらいに寂しく感じる。だけど、亮平さんは勘が鋭い人だから、私の心はすぐに分かってしまいそうだ。

だから、彼に気を遣わせたくなくて、笑顔を作ってみた。

「いや、大丈夫。会社に行くのは、週明けの話だよ。それより、実和子は本当に分かりやすいな」

そう言って亮平さんは、私を抱きしめた。

「亮平さん? なんのことですか?」

突然抱きしめられて、ドキドキする。亮平さんの甘いコロン香りも、私の頭をクラクラさせた。

「強がるところ。顔は笑ってるけど、目は寂しいって言ってる」

「あ……。やっぱり、分かっちゃったんですね。誤魔化せたと思ったのに」

さすが、亮平さんだ。私も素直に気持ちを認めざる得ない。

「実和子、安心して。今日はずっと一緒にいるから」

「はい……。でも、本当に仕事が入ったときは、気にしないでください。ちゃんと、分かってるつもりなので」
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