君の声が、僕を呼ぶまで

●沙羅の弱さと、消えぬ罪

智秋が悩み苦しんでいる。

華ちゃんと小春ちゃんの一件があってからだ。


華ちゃんが、小春ちゃんに放った一言。

「気持ち悪い」

その言葉がどれだけ人を、智秋を傷付けるか、私は知っている。

智秋は、小春ちゃんに、中学の時の自分を重ねているんだろう。



「夏野、俺、お前の事が好きだ」

クラスの男子に、そう告白されたのは、中学の卒業式。

「私、あなたの事、好きじゃない」

私は、躊躇うことなく、即答した。


彼の事も、最初は、嫌いじゃなかった。

智秋と仲良かったし。

でも、偶然だけど、彼が他の男子達に話しているのを聞いてしまった。


『智秋、苛めね?』
< 246 / 389 >

この作品をシェア

pagetop