君の声が、僕を呼ぶまで
あの日、再び、気持ちと一緒に閉ざして閉じ込めた、私の声。

私の気持ち、私の言葉。


私が、誰かを許さずにいてまで、守りたい世界って何?

私が本当に欲しいものは?

私の本当の気持ちは?

私の本当の言葉は?


私の本当の声は、自分を守るために閉ざすものじゃなく、誰かを許さないために留めるものじゃなく。

私と世界を繋ぐもの。


「小春は、僕と2人の世界が一番好き?」

サラが聞いた。

「うん、好き」

私は答えた。


「でも、同じくらい、もう一度、外の世界を好きになりたい」


それが、私の本当の気持ち。

本当に欲しいもの。
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