君の声が、僕を呼ぶまで
「陽太先輩、くすぐったいです…」

「沙羅の足、白くて綺麗だな。赤く腫れて可哀想」


つんっと、腫れている部分に、指を当てた。

「いったぁ…」

沙羅が少し涙目になる。


「ほんと、可哀想だけど…赤く腫れてるとこも、その顔も声も、何か…」

沙羅の足首を少し持ち上げる。

「陽太先輩?」


「全部、可愛い」

跪くように、沙羅の腫れた足首に唇を付けた。


「…っ!」

見上げると、顔を真っ赤にして、さっきよりも潤んだ瞳で困ったようにこっちを見ている。


あぁ、もう、ダメだ。

何か、もう、ダメだ。
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