稲妻のある夜に
こっこいつ…。

「それよりスーパー行って卵買ってこい。」

ったく、全部使いおって…
とかぶつぶつ文句を言って私の作った目玉焼き…らしき物を捨てている。

冷蔵庫を見てみると確かに卵が全部無くなってた。

「めんど…。買ってくるか。」

「夜だから気を付けろよ〜。」
ならおまえが行け!


スーパーの帰り道、
目玉焼きが上手く作れなかったのとモジャがムカついたので(大半がモジャだけど。)
卵を一個掴んで隣の林に投げつけた。

べちゃ!

……べちゃ?
何かに当たったかな。

「まっ、いっか。帰ろ。」
振り返って進もうとした時
「おい、待て。何がいいんだ?」

最初は周りが夜で暗く、
相手が見えなかったけど、

電柱の光でその男の顔が見えた。それは……

「あっ雨宮 響ぃ」
林から出て来たのは間違いなく響だった。

「ってか何でここに居るの!?そして何故林から?」

私は目玉が飛び出るかと思った。あっ、これで目玉焼きは焼かないよ。

「林の事は忘れろ。」
シークレットですか。
「それより、貴様これはどうしてくれるつもりだ?」
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