幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「ぼくも、みゆおねえちゃんならうれしいっ」
極めつけに葵くんにそんな事を言われてしまえば、動揺を隠せない。
不安そうな、顔色の悪い顔の瞳さん。
安心させてあげたいけど、嘘をつくのだけは許せない。
しかも、散々私を苛めてきて、大人になった途端連絡もしなくなった幼馴染と、なぜ結婚を前提になんて嘘に乗らないといけないんだ。
「もちろん、葵くんは私が預かります。でも、飛駒の手伝いは要りません。大丈夫です」
「……そう? じゃあバカな弟だけじゃ心配だしお願いするね、美結ちゃん」
瞳さんに安堵の表情が見えたので、もうこれで大丈夫だろう。
そう乗り切ろうとした瞬間だったのに。
「にいにも!」
純粋な葵くんの発言に、私はその場で凍りついた。
「にいにもいっしょ!」
「だよなあ。俺がいた方が安心だよねえ」
「みゆおねえちゃんは、ぼくがまもるし。いっしょにすもうよ」
「……えーっと、ちょっと無理かなあ。葵くんのパパ、怖いし」
結婚前の男女が同じ部屋の下って知れたら、シスコン拗らせた兄は飛駒を殴るどころでは済まない。
マンション最上階、18階にある窓から、吊るしてハサミで紐を切りかねない。そんな兄だ。
「でも俺、今もこれからも美結だけだし。誠さんから逃げるわけにはいかない」