幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!

「だから突然何を――」
「美結ちゃん、私から誠には上手く言ってあげるわよ。安心して」
「いや、ちが、――その」
「弟は昔っから美結ちゃん大好きだったから、宜しくお願いね」

止めを刺されてしまったけれど、今は安静にしていないといけない瞳さんの手前、笑って誤魔化した。
が、病室を出たら、真っ先に逃げよう。

「あ、葵くん、抱っこしてあげるよ。面会時間終わるし、帰ろう」
「うん。あしたもきていい?」

葵くんの言葉に、その場に居た全員が頷くと葵くんはホッとしたのか私に全体重を預けて抱きついてきた。

「何か必要なモノがあれば、明日届けますんで連絡ください」

「ありがとう。飛駒も、荷物ありがとうね」

「ああ。さっさと寝とけよ」

ぶっきらぼうながらも、心配げにそれだけ言うと一緒に病室を出た。

スライド式のドアが、静かに閉まる。

……さて、隣に居る飛駒からどうやって逃げようか。
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