湖都子のポエム6

再会……約束……


あなたに出会った場所……

こんな寂しそうな顔をするなんて……
いつもそばにいたのに……
私はあの時……

あなたとひとつ約束できたこと
小さな希望のように感じていた
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今日から行く家が変わることになった。まだあまり働いてなかったのに……今度は都内で、住み込みの仕事……うまくできるか、不安な気持ちで引っ越しのトラックに乗り込んだ。車で揺られるうちに、うとうと……寝てしまった。着いたと起こされた場所は……な……なんで??

「……な……なんで?」
心の言葉が出た。
「俺しかいないと思ってたのに、勝手に1人で出て行っちゃうし……怒ってるのは、俺だ。また、どこかに行ったら承知しないからな。」
なんだか変な感じ……
「再開して確認したけど、俺には美緒が必要なんだ。昔と同じ気持ち……だよ」
「な……なんで……恵さんと付き合うんじゃ……?」
「付き合うわけないだろ……何言ってんだ?」
「……だって……恵さんが……」
「美緒は、俺のことがイヤになって出て行ったんじゃないかって、不安だったのに……」
「そんなことあるはずないじゃん。」
「ずっと美緒のことを考えていた。俺じゃ美緒を幸せにしてやれないかもしれないって……でも、俺には美緒が必要なんだ。」
後ろからギュッと抱き締められた。
「血の繋がりも、何もない。だけど、これからは美緒との繋がりができた。これからは、ここで一緒に暮らしてくれよ。」
「再会したこと、後悔してる?」
「本当に私でいいのなら……再会できて嬉しい。今まで……こんな話したことなかったから……」
「本当の気持ちを話したら、離れて行くんじゃないかって、不安だったからだよ。」
あの時、離れないで……ちゃんと言葉にすればよかった。
「そんなことより、お仕置きしないとな……問答無用、俺から離れようとしたバツだから覚悟して……」
「そ……そんな……」
「バツだよ。今まで俺を待たせた……んだから……」
何をさせられるんだろう……

書斎で会社の仕事の手伝いをさせられただけだった……パソコンの入力……そんなに量がなかったから、そんなに時間はかからなかった。




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