私のご主人様Ⅱ

首を横に振って、逃げるつもりじゃないことを何とか伝えようとしても、腕の力は強くなるばかり。

「…犯すぞ」

「!?」

ピタッとすべての動作を止める。

だから逃げるんじゃなくて、この体制が恥ずかしいだけなのに。

大人しくなると腕の力は弱くなって、お腹に回っていた手もなくなる。

「…」

石のように固まっていると、車の中は会話もなく、ものすごく静かになる。

何となく体が重くなっていく。寝ちゃダメなのにと思うのにだんだん意識が遠くなって、いつもの間にか落ちていた。
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