旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
「なぁ、杏璃。婚姻届いつ出す?」
「その前にまずは玲央さんのご両親に挨拶しなくちゃ」
「あぁ、そういえばふたりとも杏璃に会いたがってた」
他愛のない話をしながら、いっそう体を寄せ密着する。
「俺も、杏璃の両親に挨拶しなくちゃな」
「……いきなりオーナー社長と結婚します、なんて言ったら親卒倒しちゃいますよ」
地元にいる両親には、まだ恋人がいることすらも話していない。
いきなりの結婚、しかも相手がオーナー社長、となれば驚きのあまり倒れてしまうかもしれない。
そんな図を想像しながら苦笑いをこぼすと、玲央さんはおかしそうに笑った。
「そしたら結婚式挙げて、新婚旅行……楽しみが一気に増えたな」
『楽しみ』、その言葉を口にする玲央さんは、優しい目をしてみせる。
そんな彼に同調して、私も頷いた。
「私も、すごく楽しみです。玲央さんと過ごす、これからのこと」
楽しいことばかりではないかもしれない。
これからもきっと寂しい時もあって、悲しいことも、傷つくこともあるかもしれない。
だけどそれでも、あなたとなら大丈夫って、思えるから。
そっと優しいキスをして、今日もふたり、指を絡めて眠ろう。
薬指に輝く指輪と、ベッド横のデスクにしまわれた婚姻届。
それらとともに、キラキラと輝く未来を夢に見ながら。
永遠の愛を誓うように、彼は指輪のはめられた薬指に、そっと口付けた。
end.


