【coat.】



「山さん、お疲れ」


 後ろから白石くんの声が降ってきて、私はだらけた姿勢からお尻をずらして普通の姿勢に戻る。

「しろちゃんも」

 白石くんは、今日も忠犬ハチ公のようにやってきてくれた。

 そのまま私の前の席に腰を下ろし、手に持っていたコンビニの白い袋を机に置く。




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