【coat.】



「……山瀬、ありがと」

 何度も私の姓を呼び、最後についてきたのは感謝を示す言葉。

「え……?」

 さっぱり、訳がわからない。


「こういう時に、言うことじゃ……やることじゃないってわかってたのに、受け入れてくれて」

 白石くんは腕をゆるめ、互いの顔が見えるようにしてくれた。


 こんなに近くで見たの、初めてだ。




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