君が嫌い
『はーい。どちらさまー。』


『お、おおおはよう。遊びに来た。クリスマスだしどこかに遊びに行………』


バタンッ。
きっと何かの見間違えだな、疲れてるんだよきっと。


『ちょっ、勝也!いきなりドア閉めるなんて酷い!開けて!開けてよー。』


どうやら幻覚ではなかったようです。












『そんで、なに?』


玄関の前でギャーギャー叫ばれるのも迷惑だしルールがある以上断れないからとりあえず家に招いたけど、正直帰ってもらいたい。


『クリスマスだから遊びに来たの。だからどこか遊びに行きたい。』


無愛想に嫌な顔をしたはずなのに効果がなかったようだ。


来るだろうと思ったけど、お嬢様ってお偉いさんとお食事会とかするイメージがあるから今日はもしかしたら来ないかもって期待していたのが間違えだった。


彼女は普段と変わらなく家に訪ねて来た。
出掛けたいと言っていただけあって服装はしっかりしている。

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