too much
「休日」side美穂




「ねぇ、これなんかどう?」

「う~ん、可愛いけど、こっちの方が良くない?」

午前中に映画を見て、それから、映画館の入ってるショッピングセンターでなんとなく買い物が始まった。



そういえば、私…買い物もけっこう久しぶり。
買い物には、元々、それほど興味はない。



でも、服装をちょっと変えるだけで、男性ウケはガラッと変わるって昨夜わかったし、それに、部屋着ももうちょっと何とかした方が良いのかなって思えて来た。



(うん、もう少し服装にも気を遣おう…)



あゆは、私なら多分買わないであろう服ばかりをすすめて来る。
確かに可愛いんだけど、なんとなく気恥ずかしい感じの服だ。
胸元が大きく開いてたり、肩が開いてたり、シースルーな生地を使ってたり、スカート丈が短かったり。
そもそも、スカート自体、滅多にはかなかったもんなぁ…



「これ、可愛い!
ねぇ、これにしなよ!」

「え…そうだね…」

あゆがすすめてくれたのは、ピンクの可愛いジャージ。



(げっ!)



私が普段着てたものの何倍もする値札に手が震える…
あゆって、こんな高いのを部屋着にしてるの!?



「えっと…ジャージの前に、私…ちょっとバッグでも見ようかなぁ…」

すぐにはジャージを買う勇気が出なくて、私はそんなことを言ってその場から離れた。


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