too much
無理やりそう思い込もうとするけど…
なんか、やっぱりもやもやする。



熱いお風呂に入っても、そのもやもやは消えなかった。
それどころか、却って気になって来たかも。



(……ん?)



お風呂から上がって、ジュースを飲んでたら、LINEが来てることに気が付いた。
相川さんだったらいやだな…なんて思ってしまって、スマホを持った手が止まる。
だけど、見ないわけにはいかない。



(あ……)



やっぱり相川さんから来てたけど、あゆからも来ていた。
先にあゆのを開いた。



『今日はお疲れさん。

島本さん、美穂と同じ駅だったんだ?』

時間を見たら、ずいぶん前。
あゆと別れてすぐくらいの時間だった。



とりあえず返事しないとまずいよね。
でも、どうしたら…
って、本当のことを書くのが良いよね。
そうそう。
別にやましいことなんてないんだから。



そう思うのに、なぜか胸にちくっとしたものを感じる。
おかしいな。



とにかく、返信しなきゃ…!
返事しないと、ますますおかしな風に思われかねない。



『ごめ~ん…音消してたから、気付かなかった。』

うん、これは真実だから問題ない。
私はさらに続けて文字を連ねる。



『島本さん、本当は隣の駅だけど、気分悪くて我慢できなかったみたいだよ。
暖房にやられたみたい。
しばらく休んだら、治ったみたいだけど。』

うん、これで良い。
私はLINEを送信した。
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