少女に野獣。
私の髪の毛をぐりんぐりんするこの人は、敦士-アツシ-さん


150cmちょっとしかない私と比べると、熊のように大柄な敦士さんは、厳つい見た目に反してとても優しい人です


満足したのでしょう。朝から元気な敦士さんは、用意してくれていた朝ご飯を食べようと椅子を引いてくれました


わぁ。今日は私が大好きな大根のお漬物が白ご飯の横に置いてあり、"頂きます"をしてから一番に頂いた


「今日は後で出掛けるけど、ミーは家にいるだろ?」


それ以外は許さないとばかりに腕を組んでそう言う敦士さんに、笑って頷いた


"よしよし"とまた頭を撫で回されたから、寝癖でボサボサだった頭が更に爆発してしまう


お店は夜からだから、それまではお家で過ごそう


「おっ、そうだった。今夜は貸し切りだから、のんびりで良いからな?」


何処へ行くのか、珍しくスーツを着た敦士さんが慌ただしく出て行ってしまいました


寂しい…


存在感のある敦士さんが居なくなると、とても寂しいです…



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