少女に野獣。
「ごめんなッッ……すぐに出してあげるからッ」
力の入らないフラフラの私の体を支えながら、足首に繋がる鎖を外そうと必死になってくれるこの人を、私は知っていました
白髪混じりのこのおじさんは、"ヒヨコのおじさん"
小さい頃、泣き虫だった私にヒヨコの縫いぐるみをくれた優しいおじさん
この人も、敦士さんのお友達です
どうしてヒヨコのおじさんがこんな所に?
でも、助けに来てくれたんですよね……
これで、敦士さんの元へ帰れる
そう思うのに、嬉しいと素直に喜べない
嬉しいって、どんな気持ちだったかな…?
心にぽっかりと穴が空いたみたいに、何も感じない
でも、この感覚は初めてじゃありません
前にもこんな事があったような気がする
そう、遠い昔に…
「なに、してるのかな…親父」
「ッ……お、まえッ」
あぁ……脱走計画は失敗ですね…
この部屋の主が帰ってきてしまった
「何をしたのか分かってんのかっ!?お前はッ…
ッ……取り返しのつかねぇ事をしたんだぞッ!」
「五月蝿いなぁ……ミイコの存在を隠してた親父に、怒鳴られる筋合いはないね」
「お前ッ……本気で言ってんのかっ!?
ッ……話しは後だ。今すぐミーちゃんを解放しろっ」
「………は?"ミーちゃん"…?」
"笑わせんな"
それまで呆れたような表情から、スッと真顔になった松坂さんに、私は再び瞼を閉じた
ガンッ、ガンッ、ドンッ
殴られたり蹴られたりする音が響く
彼があの眼をする時は、いつだって暴力をふるう時だった
「グッ……貴様ッ…」
「俺のミイコを勝手に愛称で呼ばないでくれるかなぁ…ほんと、腹が立つよ」
蹴り続ける音がする
早く、終わらないかな…
力の入らないフラフラの私の体を支えながら、足首に繋がる鎖を外そうと必死になってくれるこの人を、私は知っていました
白髪混じりのこのおじさんは、"ヒヨコのおじさん"
小さい頃、泣き虫だった私にヒヨコの縫いぐるみをくれた優しいおじさん
この人も、敦士さんのお友達です
どうしてヒヨコのおじさんがこんな所に?
でも、助けに来てくれたんですよね……
これで、敦士さんの元へ帰れる
そう思うのに、嬉しいと素直に喜べない
嬉しいって、どんな気持ちだったかな…?
心にぽっかりと穴が空いたみたいに、何も感じない
でも、この感覚は初めてじゃありません
前にもこんな事があったような気がする
そう、遠い昔に…
「なに、してるのかな…親父」
「ッ……お、まえッ」
あぁ……脱走計画は失敗ですね…
この部屋の主が帰ってきてしまった
「何をしたのか分かってんのかっ!?お前はッ…
ッ……取り返しのつかねぇ事をしたんだぞッ!」
「五月蝿いなぁ……ミイコの存在を隠してた親父に、怒鳴られる筋合いはないね」
「お前ッ……本気で言ってんのかっ!?
ッ……話しは後だ。今すぐミーちゃんを解放しろっ」
「………は?"ミーちゃん"…?」
"笑わせんな"
それまで呆れたような表情から、スッと真顔になった松坂さんに、私は再び瞼を閉じた
ガンッ、ガンッ、ドンッ
殴られたり蹴られたりする音が響く
彼があの眼をする時は、いつだって暴力をふるう時だった
「グッ……貴様ッ…」
「俺のミイコを勝手に愛称で呼ばないでくれるかなぁ…ほんと、腹が立つよ」
蹴り続ける音がする
早く、終わらないかな…