輝。-アノ時アタシタチ-
夢-序章-
ふと気がつくと、どこかで見た事のある景色が目の前に広がっていた。

長い廊下、右手に階段があって、人の声も聞こえてくる。

『ここ…来た事ある』

あんなに強い衝撃を受けたのに、私は普通に歩けていた。

「博愛」

私を呼ぶ声に振り返って驚いた。

「日名子!?」

そこに立っていたのは親友の日名子。

その格好を見て思い出した。

私が今立っているこの場所は、私が九年前に卒業した女子高校だ。

「また授業さぼる気??」

授業という言葉を聞いて自分の着ている服装を見直す。

勘は当たっている。

高校生に戻っている…
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