女の子の秘密
マンションの前に、黒塗りのワンボックスカーが止まっている。

中が見えないように濃い目のスモークが貼ってあるので、職務質問をされる事も度々ある。

停車中の車に乗り込むと、木戸が何かに気付いたように話し出した。

「優と何かあったのか?」

木戸とは俳優として仕事をしだした時から10年を超える付き合いだ。

今では一番忍の事を知っているし理解もしてくれているので、些細な変化も直ぐにバレてしまう。

「別に・・」

木戸を一瞥して直ぐに窓の外に顔を向ける。

これ以上何か言われたくないからだ。

「そうか」

短く呟くとそれ以上何も聞かずに車を発進させた。
< 5 / 25 >

この作品をシェア

pagetop