こんな私にも王子様はきますっ!
自分の夢を語り出した。
「俺さ、誰かの役にたちたいんやー。スーパーヒーローとかポリスとかさー。でも、めっちゃ勉強せなあかんねやろ?俺、勉強きらいなんよな〜。やけん、なんがあると思う?」
なあ、なあ、と横で私に答えをもとめてる。
めんどくさくて、テキトーに答えた。
「面白いし、お笑い芸人は?」
「はあ?人の話聞いとったんか?」
いけない...会話を広げてしまった。
「俺は、役にたちたいんやで?」
「でも、お笑い芸人だって、人の役にたってるよ。」
「なんでや?」
「いてくれないと、寂しいじゃん。」
テキトーに答えたのに何故か本高くんの目はキラキラしてた。
「な、なに?」
「お前、俺とコンビくまへん?」
...10秒の沈黙。
「はぁ?!」
「だって、おもろいヤツがなれるんやろ?俺はおもろい。お前もおもろい。な?」
すっごくドヤ顔でゆわれた。
お笑い芸人?!ありえない!!
今よりもっとバカにされる。デブが芸人なんて!
「わるいけど...」
また、彼は人の話を遮った。
「お前、どーせゆめないんやろ?」
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