君と、ゆびきり
大切な人
中学2年のクリスマスになっていた。


あたしの部屋のコルクボードには、数えきれないほどの風の写真が集まっていた。


「千里、病院からカードが届いたわよ」


リビングでテレビを見ていた時母親がそう言いながらカードを持って来てくれた。


サンタクロースのイラストが印刷されている可愛いカードだった。


「今年も行くの?」


「もちろんだよ」


あたしは頷く。


その時だった、携帯電話がメールの受信を知らせた。


確認してみると、それは玲子からのメールだった。


《千里おはよう! 今日みんなでクリスマスパーティーをしようと思うんだけど、来ない?》


そのメールにあたしはすぐに返事をする。


《ごめん。今日は病院でパーティーがあるんだ》


そう書いたメールをジッと見つめた。


あたしはこの日友達とのパーティーに参加して、青と付き合い始める事になる。


だけど、今回は違う。


だって、あたしは今風の彼女なんだから。
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