君と、ゆびきり
外に2人きりで残されてしまったあたしは、途端に心臓がドクドクと早くなり始めた。


青と2人きりになるなんて、これが初めてだ。


「……行こうか」


青がそう言い、あたしの前を歩き出した。


あたしはすぐにそれについて歩きだした。


外は暗いから、青の表情もイマイチよくわからない。


だけどこうして送って帰ってくれるんだから、嫌な顔をしているわけではないと思う。


自分でそう分析しながら会話の糸口を探した。


「き、今日のクリスマスパーティーとっても楽しかったね」


それだけ言うのにも緊張で言葉がつかえてしまった。


「あぁ。千里は、プレゼントなんだった?」


「あ、あたしはポーチだったよ」


そう言うと、青が立ち止まって振り向いた。
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