拾われた猫。Ⅱ



「女王陛下。

差し出がましいようですが、新撰組八番隊隊長、藤堂平助に発言をお許し頂けないでしょうか?」



一同がざわつき始める。



基本的に城での役職が無い者は、女王の許し無しに発言することは叶わない。


女王はゆっくりと彼の方に体を向ける。





「…良かろう。

藤堂平助の発言を許そう。

申してみよ」



驚愕と沈黙が流れる。


そんな中、原田左之助はそっと彼の背中を軽く叩く。



弾かれたように言葉を発した。




「あ…えっと…!

発言をお許し頂きありがとうございます!

俺達は最初、登城の命を受け、隊士の半数が城へ向かいました。

数日が経ち、敵襲の為負傷者有りとの報告を受けましたが、その時は待機との事でした。

俺は屯所で待機していた為、敵襲のありました数日間は詳しく把握出来てはおりませんが──────…………」




自身が知る事の詳細を説明する。

役職の無い彼は頬を伝う一筋の汗を気にする余裕も無く。


話し終えた後、女王は顎に手をやり、考える素振りを見せる。





「それでは近藤勇。

お前の知る限りの数日とやらを申してみよ」



次に近藤勇が淡々と話を始めたのだった。




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総文字数/147,007

歴史・時代443ページ

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つまらなかった。 何もかも…。 時代は進んで、再び帯刀が許された。 辻斬り、殺人、一部の地区では日常茶飯事になっていた。 警察なんて宛にならないほど、世界は腐っていた。 その中でも〝Noah〟は有名だった。 全身黒づくめだが、長い髪は月夜に照らされると血のように赤く光る。 性別も顔も一切不明。 神出鬼没で、誰もが焦がれ、誰もが憎み、誰もが探し、誰もが狙った〝殺し屋〟。 ※歴史には基づいておらず、設定もだいぶ変わってます。 歴史の新選組じゃないと許せない人は戻ってください。 ✿❀✿❀✿❀ 手に取って(?)読み始めていただき、 ありがとうございます🙇 今回、私史上初の完結作品となっています! 良ければ、レビュー、感想✏なども よろしくお願いします🙌 既にレビュー、感想などして頂いた方、 本棚に入れていただいた方、 ファンになって頂いた方、 心より感謝申し上げます🙇 ㊗️ジャンル別ランキング 13位 2022.03.16 ㊗️ジャンル別ランキング 5位 2022.03.17 ㊗️ジャンル別ランキング 2位 2022.03.18 ㊗️ジャンル別ランキング 1位 2022.03.20

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