恋愛白書
「ん?」

「杉森くんってなんか呼ばれ慣れてないからやめてくれない?」

「え?じゃあ、なんと?」

「虎みたく丈でもいいし。まちゃみたいに丈くんでもいいし」

「...じゃ、じゃあ、丈くんで」

「ラジャ」


杉森くんが指で丸を作る。

いや、丈くんか。


「そろそろ行こう」


あたしはみんなにそう言う。


「え!?アクセサリーはいいのかよ!?」


丈くんが驚いた顔になる。


「うん。なんかどうでもよくなっちゃった」


あたしはスキップする。

丈くんと仲良くなれたことが嬉しくて。
うきうきしていた。


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