恋愛白書
「それは丈でしょ!?」


気づいたらいつもよりも大きな声が出てた。


「責任転嫁するなよ」


丈の冷たい言葉が降ってくる。


「じゃあどうして?」

「え?」

「篠原さんの告白に返事しないの?」

「は?」


あたしの言葉に怪訝な顔になる。


「保留にしたんでしょ?告白されたの昨日の夕飯のときだよね?てことはあたしと別れる前だよね?」


あたしの言葉に丈の目が大きく見開く。


「何、いってるの?」

「保留にされてるって言ってたもん!」

「俺、行くとこあるわ」


一言それだけ言って走り出す。


あたしの問いに対する答えはなかった。
認めたってことなんだろうか

どこに行くんだろ。
篠原さんにしてなかった返事でもしにいくんだろうか。


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