恋愛白書
「先輩、ねーちゃんと仲直りしました？」


部活に戻ると祐樹に聞かれる。


「いや」

「え？なにしにきたんすか姉ちゃん」


祐樹が目を丸くする。


「仲直りだろうな」

「え？」

「姉ちゃん、最近元気？」

「元気って先輩のほうが詳しいと思いますよ」


祐樹がおかしそうに笑う。


「最近なら俺よりたぶん祐樹のほうが知ってるぞ」


ボールを手にする。


むしゃくしゃしてたまんない。


「よーし。練習！」


俺は後輩たちにトスをあげる。


「はいっ！」

「俺もやろうかなー」


なんて邪魔者がくる。


「神谷」

「神谷先輩！」


後輩たちも神谷のもとに集まる。


部活引退してからこいつはあまりきてなかったはず。


「高校でもやるしちょっとはやっとかないと」


腕まくりをする。


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