不機嫌な先輩と私。



何が気に障ったんだろう。





天気の話?部活に遅れるから?挨拶の仕方?




考えても考えても全然わからなくてただただ焦る。




もしかして、私のことなんかキライだったとか?




会いたくもなかったとか?




「…わりい。んな顔しないでくれ」





「へ?」




泣きそうな私の頭の上から突然降ってきた言葉は意外なものだった。





なんで先輩が謝るんだろう。





顔を上げると三上先輩はバツの悪そうな顔をして顔を背けた。





「その、なんだ。お前がクラスの男子と話してるの初めて見たから…」




三上先輩はボソボソと話し始める。




おかしいな。




三上先輩、いつもはこんな話し方しないで、もっとハッキリ話すのに。




いつもの不機嫌そうな喋り方じゃない。




なんだか変な感じ。




「…?」



< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop