溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~



 それから数日、多忙を極めている様子がうかがえた。
 スケジュールにも予定がぎっしり入っていて、非公開の予定も増えていたし、ほとんど隙間なく埋められていたから。
 ちゃんと眠れているのか、食事をする時間は確保できているのかなんて、秘書がいるから安心できるはずなのに、好きな人のことは何でも気になってしまう。



「千夏、このミーティング、社長抜きでやるしかなさそうね」

「そうですね。あとで内容を共有させていただくことにします」


 都合のつく社内予定は、柔軟な対応が必要になった。とはいえ、本当の理由を知っている社員はそう多くいないはずだ。






『いま、デスクにいますか?』

 携帯に社長からのメッセージが届いて、すかさず既読をつけて画面を戻す。誰にも見られていないのを確認しながら、ごく自然にフロアを出た。



< 191 / 251 >

この作品をシェア

pagetop