溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
「うちの広報、塩対応でごめんねって言っておきました。以前、取材の時に彼女が気に食わない表情をされていたので、念のため」
「ご面倒をおかけしました」
「冷たくて愛想がなくても、特定の相手にだけ頬を染める子が俺の好みで、男と金を見ればすぐ媚びるモデルには、全く価値を感じないと付け加えただけです。謝られるようなことではありませんから、お気になさらず」
何てことないと、サラッと言ってのけた社長は自席に大きく座ると、長い脚を組んで私を見つめ直した。
「敵陣の敗北を、この目で見ないと気が済まないもので」
「だからって……雨賀さんにそんなことを」
「俺は、この目で見たことを言っただけ」
艶っぽい表情をされると言葉に詰まる。
社長は私を困らせたいんですか?
私の気持ちを知っていて、そんな目で見るの?
どうして、こんなにかき乱すの?
見つめ合うだけで、頬が熱くなる。
逃れられない視線は、鎖で縛りつけられた。