溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~


 彼が一気にYシャツを脱ぎ、私の首筋にキスをした。



「社長、ここ……会社、ですけど」

「今は、俺の家だよ」

 耳元で囁かれて、全身が粟立った。


「でも、社長室だしっ……!!」


 左胸の形が歪んで、カットソーに皺が寄る。

 いつの間にか妖艶な表情に変わった彼の顔が真上にあって、私は思い切り視線を逸らした。




「俺が欲しくないの?誘ってきたの、千夏だよ」


 返事を聞く間もなく、彼は私に甘いキスを落としながら、指先を身体に這わせた。



 社長と私の、秘密の恋。

 この関係は、今のところ誰にも知られることなく守られている。


 こうして密かな逢瀬を重ねて、時を一緒に刻んでいけたら――。



「好きだよ、千夏」

 社長室に小さく響いた彼の声に、私は微笑んで答えた。





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