溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~

「昨日はお疲れさまでした」

「白埜さんも、色々とセッティングしてくれてありがとう。前の担当記者じゃなかったから、予定外の質問がなくてやりやすかったよ。桃園社長も目を光らせてたしね」

「そうですね」


 ソファに向かい合って座り、社長は私が予め送っておいた資料を愛用のタブレットで確認している。




「指輪はしないんですか?」

「仕事中なので外しているんです。……この部分はもう少し女性向けの見た目にした方が、商品も映えると思うのですが」

 取材記事と同時に載せる商品写真についても、意見を求める。
 もらったダイヤの指輪については、無視はできないけれど流すくらいはさせてもらう。



「そこまで女性ウケ狙わなくてもいいかと思いますよ。ちょっと控えめくらいのほうが受け入れられやすいはずですから、大きな変更は今のところしないでください」

 畏まりました、と返事をするその横で、端に置いていた私の携帯が着信を表示した。


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