大悪魔さんのターゲット。
「‥‥紅音」

「‥‥」

「ごめんなさい‥‥」

「なんで謝るのさ」

「わ、私のせいであんな事になってるなんて‥‥なんで言ってくれなかったの!?」

「‥‥別にお前には関係ないじゃん。」

「あるよ!」

「じゃあ、お前に話してたらなにか変わってたのかよ。」

「そ、それは‥‥」

「別に君は知らなくていいよ。これは俺の問題だから。あんまり君に迷惑かけたくないし。」

「迷惑なんて思ってないよ。」

「え‥‥」

「だって、最初から面倒だったもん。紅音」

「なっ‥‥」

「友達になるのも大変だったから、これからずーっと、面倒なこと、迷惑かもって思う事たくさんあるって思ってた。

だから別にどうとも思わない。紅音が迷惑だと思うなら私は構わない。

距離をとってくれていいよ。」

そう言われると俺はどうしたらいいんだよ。
正直絡まれるのは面倒だった。けど、この話とは別。友達のままで、ずっと一緒にいて欲しかった。

けど次の日から

「紅音!ご飯たべない?」

「‥‥俺ちょっとトイレ。」

だんだん距離を取っていた。

中学になったら、俺はーーに話しかけようと思っていた。けど、彼女の姿はどこにもなかった。

中学校‥‥違うのかな‥‥

君はどこにいったの?

俺をおいて行かないでよ‥‥

また独りぼっちじゃん‥‥

ガシャンっ!

俺の心の奥で檻に鍵がかかるような音がした。
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