呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。

はぁ、なんておっきなため息を様々と見せ付ける航大。

「お前さ、別にもう居場所聞く必要無いんじゃね?そんな軽い扱いしてる相手に今更何言うんだよ」

兄ちゃん情けなさすぎてみちるに慰めてもらおう。とかなんとか。

あー俺も俺もー!雄大の育て方間違えたよなーみちるちゃんに愚痴聞いて貰おうぜー。とかなんとか。


あーーーーもうっ!
煩いっ、!!!!!


ヤバイ。
コレ、みちるさんにも説教されるパターンだ。

兄貴同様小さいときから付き合いのある彼女に俺は頭が上がらない。

薫子さんといい、みちるさんといい、男子校上がりの俺からは対応しきれない女の色々を彼女たちから教え込まれた。

エロいことではなく、『女子』の生態を。


例えば、女子の『何でもいい』は何でもいい訳じゃない、とか。
『いい感じ、の何でもいい』だから。
なんて、わかるかーーーー!!!!

掘り下げていくと、その何でもいいには色々くっついてきて。

それはTPOに合わせた『いい感じ』を咄嗟に見抜かなければならない、とか。

なれるかっ!



とまぁ、これはほんの一例。
自分で言うのもなんだけど、どちらかと言うと硬派な俺。
西園寺みたいに軽く話しかけるなんて出来ないうえに、そんなレクチャーを散々受けて、女の子に対して夢なんて見れなくなっても、仕方ない。


そりゃ色々と助かったこともある。
そのお陰で当たり障りなく回避できたこともある。


だから、央と出会って電流が走った。
ビビって、感じたんだ。

思春期に夢打ち砕かれた女の子に対する淡い期待そのままの、彼女の事はまだ大事に大事に隠し通したかった。

こいつらの毒気に当てたく無かっただけなんだ。


俺の央をこいつらに染められたくなかった、だけ。

それが央を不安にさせていたとも知らずに。
< 116 / 134 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop