本当の君を好きになる

***


気づけば空き教室に、知らない男子生徒と二人きり。

どうして良いのかも分からず、私は男子生徒の事をじっと見つめていた。

彼は、少し大人っぽい雰囲気を持っていて、余裕を感じる。

年上なのではないかと思うほどだ。

綺麗な黒髪と、黒縁眼鏡がそう思わせるのかもしれない。





「あ、自己紹介が遅れました。2年C組の桐谷湊(キリタニミナト)です。」



「あ、2年B組の瀬戸可鈴です。」





「どうも。あの、本当に突然で申し訳ないんですけど……瀬戸さんの事が好きです。」





「…………へ?」




思わず間抜けな声が出てしまう。


へ? 好き?


この人が、私の事を……?





「もし良ければ、僕とお付き合いして貰えませんか?」





「…………え?」

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