本当の君を好きになる
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気づけば空き教室に、知らない男子生徒と二人きり。
どうして良いのかも分からず、私は男子生徒の事をじっと見つめていた。
彼は、少し大人っぽい雰囲気を持っていて、余裕を感じる。
年上なのではないかと思うほどだ。
綺麗な黒髪と、黒縁眼鏡がそう思わせるのかもしれない。
「あ、自己紹介が遅れました。2年C組の桐谷湊(キリタニミナト)です。」
「あ、2年B組の瀬戸可鈴です。」
「どうも。あの、本当に突然で申し訳ないんですけど……瀬戸さんの事が好きです。」
「…………へ?」
思わず間抜けな声が出てしまう。
へ? 好き?
この人が、私の事を……?
「もし良ければ、僕とお付き合いして貰えませんか?」
「…………え?」