本当の君を好きになる
その言葉に、眉間に皺を寄せる直登。
あ、ヤバい。
急激に機嫌が悪くなるのが分かった。
「何で桐谷の家に行ってんだよ?」
「あのっ……いやぁ……それは……。」
直登はリモコンを持ち、一時停止ボタンを押す。
主人公の女の子が、話している場面で映像はピタッと止まる。
静かになる部屋。
そして、隣に座っている私の手を掴んできた。
「堂々と浮気宣言するわけ?」
「違う違う!違うってば!!湊くんの弟に会ってたの!!」
「弟!?弟にも言い寄られてるのか!?」
「違うよ!!弟って言っても5歳だから!!」
「何だよ。まだ5歳か。……って、5歳の弟っ!?」
直登の反応が、あまりに大きいので私は少しニヤニヤしてしまった。
それに気づいて、直登はムッとする。
「……で?その弟がどうしたんだよ?」
「あ……それがね──」