本当の君を好きになる
「……幸坂に、瀬戸さんが泣いたって事聞かされてから、気が気じゃ無かったよ……。ずっと、瀬戸さんの事考えてた。……でも、もし俺が泣かしたのなら……俺のせいだったら……そんな事を考えたら、足が動かなくなってね……。結局放課後になっちゃったけど、本当に心配してたよ。」
「……桐谷くん。」
彼は私の体を離すと、私の頭を撫でた。
「帰ろう?暗くなる前に。」
「……うん。」
私は、桐谷くんの瞳に吸い込まれるように、自然と手を差し出し、歩いていた。
繋がれた手は、ひどく温かくて、そして
……気持ち悪かった。