本当の君を好きになる
「あ、直登っ……。体調は大丈夫なのっ……?」
「は?体調なんか…………。」
直登は、そう言いながら顔を上げる。そして、一瞬固まって何かを考える。
「体調なんか…………もう良くなった。」
吐き捨てるように、そう呟く。
沈黙が怖くて、私は更に話を続ける。
「そ、そっか!それなら良かった!あ、これ、今日の配布物!!持ってきたから!!」
「え、あ、ああ。サンキュー。」
「あ、それとね、凪沙が幸坂くんと話せて嬉しかったー!!って言ってたよ!」
「あー、そうなんだ。そりゃ良かった。」
「あ、あとね、皆すごく心配してたんだからね!明日、何か言っときなよ?」
「それも、そうだな。」
「え、えっとえっと……後は──」
私が、そこまで話した時、直登に頭を抱き寄せられていた。
まさかの出来事に、私の思考はストップする。
「もう良いよ。……無理に喋んな。」