こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
屋上に忍び込むと、ベンチに寝そべるダーリンを発見。

しかし呼びかけてもなんの反応もない。


またお得意の無視ですか?こんなんで諦めるわたしじゃないってのに。


更に近づき、ダーリンの顔の近くで呼んでみる。


「ダーリン!」

「……」


…ああそうですか。


無視を決め込むつもりですか。


それなら結構。反応してくれるまで、しつこく何度だって…


「…ダーリン?」


よくよく見てみると、深瀬くんは目を閉じていた。

そしてよくよく耳を澄ましてみると、微かに寝息が聞こえてきた。


「寝たふり?…じゃないか」


さすがにそれはないよね?

わたしをなぜか淫乱だと思ってるみたいだし、寝たふりなんてしたら襲われるとか恐ろしいことを考えていそうだもん。


…じゃあ本当に寝てるのか。
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