こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

軽蔑するものを見られたわたし

その後、授業中は常に頬杖をついて、わたしとは反対側をひたすら向き続けるダーリン。


小声で「ダーリン!」と呼んでも見向きもせず…。


怒っ…てるわけではないんだよね?や、わたしに怒ってるのはいつものことだけど、今回は違うよね。

照れもあるんだよね?あそこまであからさまな照れもあまりないよね?


─今は、どんな表情をしているんだろう。


…どどどどどうしよう。


めちゃくちゃ可愛いんですけど!


思い出すだけで垂涎ものなんですけど!


あの大きな体がぎゅっと赤くなって、目をまん丸くして、いつもの怖いオーラなんて微塵もなくて。


頭から湯気が出そうなくらい沸騰したダーリン。


可愛い可愛い可愛い可愛い!!!


普通の男の子みたいに見えた瞬間だったわ!


んもうあの時のダーリンを思い返すと、どうしようもなくわたしの顔はにやけてしまいますよ。


例え極静かな世界史の授業中でもね!ふふふ。

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